祝いを表す印として熨斗(のし)があります。熨斗とは鮑をかつらむきにし乾燥させたものです。海鮮物全般が神への供物となるのですが、その中でも鮑は栄養価が高く風味が良く、乾燥させることで保存ができたため特別なものとして扱われてきました。

小判の表面の細かな溝は、鮑を筵に広げ乾燥させる際についた跡を模したと言われています。鮑が貨幣と同等の価値があるものとして扱われていたことの証です。

参考文献
・荒木真喜雄 『日本の折形集』淡交社 1995年
・荒木真喜雄『復刻 伊勢貞丈「包結記」』淡交社  2007年